年度末の1月から3月の繁忙期には毎日1〜2名が張り付き、残業も常態化
――RPA導入前の業務はどのような状態でしたか?
丹羽氏 工事は年度末に集中するため、検査件数も1月から増え始め、3月までの繁忙期には月間300〜400件の処理が発生します。その対応のため、毎日1〜2名の職員が検査台帳の入力や検査関係書類のPDF化・決裁システムへのアップロードといった定型作業に張り付き、それでも残業が発生するという状況が続いていました。
私は2025年4月に現在の部署に着任しましたが、統合事業が進むほど件数は増え続けることが明らかな状況でした。このままでは、次の繁忙期を乗り越えられるかわかりませんし、単に人員を増やし対処するという選択肢はありませんでした。定型業務は自動化していくのが流れですし、できるところは自動化しようということで、まずRPAによる定型業務の自動化を検討していくことになりました。
――難所だった案件はありましたか?
辻本氏 象徴的なのは販売統計分析システムです。利用者約1.8万人、60以上の連携、30TB規模で、アプリケーションサーバや負荷分散装置まで含めて全面クラウド化しました。1年以上、週次の定例会を継続して課題を前倒しで潰し続け、段階的な切り替えで安定稼働に持ち込みました。
外注ではなく、基本は内製です。課題が見えた瞬間に検証環境をすぐ立てて先回りのフォローを行い、スケジュール遅延なく通せるようにしています。結果として、移行済みシステムはいずれも安定稼働を継続できています。
メディア主催の展示会で名刺交換。手厚いサポート体制が導入の決め手に
――どのような経緯でロボオペレータを知り、導入を検討することになったのですか?
丹羽氏 現部署に配属された2025年4月の段階で課題は明確でした。情報収集のためにメディアが主催する「DX」をテーマとしたイベントに足を運び、そのブースでパナソニック デジタルの担当者と名刺交換しました。その後、他社のRPA事例などを調べる中でPKSHA Associates社のノーコードRPA「ロボオペレータ」の名前が浮かび上がり、問い合わせへとつながりました。
――ロボオペレータ導入の決め手となったのはどんなポイントでしたか?
丹羽氏 ロボオペレータが採用された決め手となったのは、主に3つのポイントです。1つ目は「誰でも作れること」です。特定の担当者しかシナリオを作れないツールでは、その人が異動した途端に運用が立ち行かなくなります。属人化を避けるには、現場の誰もが直感的に開発・管理できる操作性が不可欠でした。
2つ目は「オンプレミス環境での稼働」が可能な点です。クラウド型ではデータに関するセキュリティポリシーに抵触するおそれがあり、オンプレミス環境で動くことが必須要件でした。
3つ目は「手厚いサポート体制」です。現場の担当者の目線では「RPAとは何?」と、ほぼゼロから始める状況でした。そこで、専門知識がない担当者でも、わからないことに即座に答えてもらえるサポート体制は不可欠です。その点、パナソニック デジタルのサポート体制は、ロボット開発、運用が自走できるよう伴走支援してくれるので、きめ細かく手厚いサポートが決め手となって採用を決めました。
大阪広域水道企業団 広域事業部 技術管理課 技術管理グループ 丹羽 理都子氏